目次

1.総合栄養剤のような大豆のビタミン・ミネラル

必要な量は微量でも、私たちの体に欠かせない栄養素にビタミン・ミネラルがあります。 どちらにもたくさんの種類があり、体の組織の材料になったり、体の中でさまざまに行われている化学反応を助けたり、水分や体温などの調整に関係するなど、それぞれ重要な役割をもっています。

そのために、不足すると病気や不調の原因になってしまいます。たとえば、ミネラルのひとつである鉄が不足すると、貧血になるのはよく知られています。これは、酸素を運ぶ役目をしている血液中のヘモグロビンという物質の成分として、鉄が使われているからです。

大豆には、体が必要としているビタミン・ミネラル類の、ほとんどが含まれています。その一部をあげてみると、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンEのほか、あまり馴染みのない名前のビタミンですが、パントテン酸、ナイアシン(ニコチン酸)、コリン、イノシトール、パラアミノ安息香酸、葉酸、ビオチンなどがあります。

ミネラルでは、カルシウム、リン鉄、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、マンガンなどがあげられます。最近は、不足しがちなビタミンをビタミン剤で補給する人も多いようですが、大豆の栄養素をこう並べてみると、まるで総合栄養剤のように感じられます。

ただ残念なことに大豆にはビタミンCがほとんど含まれていません。ちなみに、大豆を発芽 させてつくる大豆もやしには、ビタミンCがたっぷり。そのかわり、ほかの栄養素は大豆よりかなり低下するという、不思議なことがわかっています。


2.あなたはどの豆腐を選ぶ
たんぱく質・脂肪が多いもめん豆腐、ビタミンが多いきぬごし豆腐 豆腐にはもめん豆腐、きぬごし豆腐、充填豆腐という種類があります。 これらには当然、舌ざわりや見た目の差などがありますが、それぞれ製造過程が少し違うわけですから、栄養的にも多少は違いが出てきます。

全般的に栄養価が高いのは、もめん豆腐です。たんぱく質も脂質も、含有量はきぬごし豆腐や充填豆腐より多少ながら高くなっています。

もめん豆腐の工程では、豆乳から出てきた「ゆ」を取ってしまうので、なんとなく栄養がそこなわれるような気がします。しかし「ゆ取り」のために、含まれる水分がほかの豆腐に比較して少ないわけですから、その分だけ栄養分が濃縮されているといえるのかもしれません。

そのほか、カルシウム、鉄、リンなどのミネラル類も、もめん豆腐がもっとも豊富です。 反対に、ビタミン類が比較的そこなわれにくいのは、きぬごし豆腐です。

ビタミンは水に溶けやすいものが多いので、もめん豆腐では「ゆ取り」の際に、ビタミンが水分とともに失われやすくなってしまいます。しかし豆乳をそのまま固めてしまうきぬごし豆腐は、その点ビタミンを逃しにくいといえます。ただ、脂溶性ビタミンのビタミンEは、もめん豆腐の半分くらいしかありません。



3.ビタミンEは美肌と冷え、肩こりに効果的
老化や成人病を防ぎ、いつまでも健康でいたいと願うのは、私たちの当然の願いですが、同時に、とくに女性が願ってやまないのは、いつまでも美しくいたいということです。

みずみずしくなめらかな肌を作りたいとの願いは、大豆に豊富に含まれるビタミン類がかなえてくれそうです。ビタミンには、体の中のさまざまな化学反応を助ける役目がありますから、細胞の新陳代謝などに関係するものが多いのです。

ビタミンの美容効果でもっとも有名なのが、大豆に豊富なビタミンEでしょう。100g当たりで、もめん豆腐には0.4ミリグラム、きぬごし豆腐には0.2mg、納豆には0.9mgのビタミンEが含まれています。

このビタミンEは、以前から肌をつややかにするといわれています。ビタミンEには、末梢の血管の血行をよくする作用があるためで、大豆から得られたビタミンEを、あかぎれやしもやけなどの治療薬として用いているほど、効果は高いのです。そのほか女性ホルモンの分泌を促進する作用もあるため、とくに女性たちにとって見逃せない栄養素といえるでしょう。

美肌を保つビタミンといわれ、最近では基礎化粧品にビタミンEを配合させているものをよく見かけます。なぜ美容にいいかというと、ビタミンEは、末梢血管の血行をよくする働きがあるためです。血液循環がよくなり、すみずみまで十分に血液が流れていけば、体の表層部である肌の細胞にまでよく栄養や酸素が届き、肌の細胞の新陳代謝を助けてくれます。つねに新しい細胞に生まれ変わることで、若々しくうるおいのある肌を保つことができるというわけです。

ビタミンEは、血行を促す働きがあるわけですから、女性を悩ませる足腰の冷えを防ぐ効果もあります。また、血液循環をよくすることで、肩こりにも効果的です。


大豆はビタミンB1の大切な供給源 大豆に含まれるビタミンのうちで、豊富なもののひとつに、ビタミンB1があります。 ビタミンB1が不足すると、脚気のほかにも、体重が減ったり、食欲減退、消化不良、便秘などを起こします。

ビタミンB1不足を避けるには、胚芽米や小麦胚芽を食べるようにすればいいのですが、毎日となるとなかなかそうもいきません。肉類や卵も、ビタミンB1の補給にはいいものの、コレステロールの問題など、食べすぎれば弊害もでてきます。

ビタミンB1は1日1mg前後必要といわれますが、大豆には100g中に0.83mg含まれています。豆腐や納豆などの加工品になると、含有量はかなり低下してしまい ますが、現代の食生活のなかでは、大豆はビタミンB1の供給源として大切なことはたしかです。


4.大豆はビタミンB1の大切な供給源
大豆に含まれるビタミンのうちで、豊富なもののひとつに、ビタミンB1があります。 ビタミンB1が不足すると、脚気のほかにも、体重が減ったり、食欲減退、消化不良、便秘などを起こします。

ビタミンB1不足を避けるには、胚芽米や小麦胚芽を食べるようにすればいいのですが、毎日となるとなかなかそうもいきません。肉類や卵も、ビタミンB1の補給にはいいものの、コレステロールの問題など、食べすぎれば弊害もでてきます。
v ビタミンB1は1日1mg前後必要といわれますが、大豆には100g中に0.83mg含まれています。豆腐や納豆などの加工品になると、含有量はかなり低下してしまい ますが、現代の食生活のなかでは、大豆はビタミンB1の供給源として大切なことはたしかです。

ビタミンB1がもめん豆腐の2倍近い充填豆腐 水溶性のビタミンを失いにくいという点では、密封容器に直接豆乳と凝固剤を入れてしまう充填豆腐も同じです。

とくにビタミンB1の含有量は、きぬごし豆腐よりもさらに多く、もめん豆腐の2倍近くにものぼります。これは、加熱したり水にさらす従来の豆腐の製造過程では、ビタミンB1が失われやすいのにたいし、水にさらさず、しかもパックに入れてから加熱する充填豆腐製法では、壊れにくいからです。

工業的な生産法によるまったく新しいタイプのこの豆腐は、水分が多く、たんぱく質、脂質、カルシウムなど、従来の製法で作る豆腐よりは栄養面でかなり劣ります。しかし、意外にこういう長所もあるわけです。


豆腐の栄養比較(100gあたり) エネルギー
もめん 77Kcal
きぬ 58
充填 55

水分
もめん 86.8%
きぬ 89.4
充填 90

たんぱく質
もめん 6.8g
きぬ 5
充填 4.5

脂質
もめん 5g
きぬ 3.3
充填 3.2

糖質
もめん 0.8g
きぬ 1.7
充填 1.7

カルシウム
もめん 120mg
きぬ 90
充填 35

リン
もめん 85mg
きぬ 65
充填 60


もめん 1.4mg
きぬ 1.1
充填 0.9

カリウム
もめん 85mg
きぬ 140
充填 180

ナトリウム
もめん 3mg
きぬ 4
充填 10

ビタミンB1
もめん 0.07mg
きぬ 0.10
充填 0.13

ビタミンE
もめん 0.4mg
きぬ 0.2
充填


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