目次

1.地方の豆腐料理

カラフルな「豆腐かまぼこ」(秋田)
主に秋田県の内陸部で作られており、別名「豆腐まき」とも呼ばれています。 水切りした豆腐に砂糖、塩で味つけして裏ごしし、昆布を中央にはさんで巻いた後、2時間かけて蒸し上げます。

しっかりと砂糖などで味つけされているので、かまぼこというよりも「だて巻」風の味わいです。赤、青、緑と力ラフルな色をつけてあるものも多く、おめでたいものとして祝儀用にも用いられています。くるみやごま、白身魚のすり身を混ぜたものもあります。

花かつおの代わりに使われた「六浄豆腐」(山形)
削り節状になったユニークな豆腐です。食塩を塗って豆腐から水分を抜き切ったものを乾燥させ、薄く削ります。出羽三山に参拝する行者たちの精進料理で使われてきたといわれています。現在は山形県・西村山郡の六浄本舗ただ1軒でしか作られていません。塩分があるので、お湯か熱湯で一度戻して、吸い物や酢の物、また麺類やすき焼きなどに入れてもおいしく食べられます。あっさりした淡泊な味わいが上品でいいです。

お国によって入れものも変わる「つと豆腐」(福島・茨械)
福島県の「つと豆腐」は豆腐を竹づと(竹すだれ)に入れて、糸でグルグルと巻いて水分を抜き、身を締めてから熱湯で加熱したものです。 茨城県にある「こも豆腐」も同様に作られ、竹づとか、わらづと、もしくは菰(こも) で包まれています。どちらも保存性が高く、水分が少ないため煮物などに用いられています。

燻香がたまらない「くんせい豆腐」(岩手県)
固作りの豆腐を桜のチップなどで燻して作った豆腐です。燻した香りが食欲をそそる珍品で、ワイン、日本酒、ビールとどんなアルコールにもぴったりと合います。 冷蔵庫に保存すると半月ほどはもち、江戸時代には保存食として作られていたといわれています。

地方名物と豆腐が一緒になった「梅豆腐」(茨城)
茨城の特産品である梅を使って開発された豆腐です。水抜きした豆腐を梅酢の中に漬けてあります。

日本橋人形町で人気の「丸篭豆腐」(東京)
創業明治40年の老舗「双葉」では、直径10cmほどのざるに入れて固めた丸篭豆腐があります。豆本来の自然な甘さが味わえます。

ほんのり薄緑色をした「青豆豆腐」(東京)
秋田、宮城、福島名産の青大豆が原料。中でも宮城県の「青畑豆」がポピュラーです。完熟しても青みが消えず、善玉ビフィズス菌の働きを活発にさせるオリゴ糖も多く含んでいます。

精進料理から生まれた「灰干し豆腐」(東京)
東京・小金井の三光院のなどで味わえます。布で包んだ豆腐を灰でおおい押しをして一夜おいて作られます。「しめおかべ」とも呼びます。

縄でしばって持ち運べるほど頑強な「固豆腐」(服車・富山)
通常の2倍のニガリを入れて作られる固豆腐は、合掌造りの家で知られる岐車・白川郷や富山の五箇山などで古くから自家製で作られてきた豆腐です。しっかりした歯ごたえがあり、石よりも固いとされていることから「石割り豆腐」の別名も持っています。 豆腐を串にさして味噌をつけた焼き豆腐や、味がよくしみるため、煮つけにしてもおいしいです。

石臼・薪・地釜を使い伝統の味を守る嵯峨豆腐(京都)
創業の安政年間(1854年~1860年)から豆腐を造り続けている「森嘉」では、大豆を石臼でひき、薪を焚いて地釜で煮るという昔ながらの製法で作られています。 滑らかな口当たりとコシの強さがあるのが特徴です。また、名水と呼ばれる嵯峨の水を使っているのもこの豆腐のおいしさの秘訣です。

不思議な食感のする醤油漬けの豆腐「豆腐羹」(京都)
350年前に来朝した明の隠元禅師が、精進料理として伝えた豆腐羹。 隠元禅師が開祖となった、黄葉山万福寺のある宇治市で現在でも作られています。 水分をほとんど抜いた豆腐を熱した醤油に漬け込んだもので、角がなく、うっすらとした茶色をしています。しっとりとした歯触りがあり、淡泊なチーズを食べているような不思議な味わいです。そのまま生でわさび醤油やおろししょうがなどで食べても、また油で炒めてもおいしいです。

海草から作る「いぎす豆腐」(愛媛)
今治・越智郡で多く採れる「いぎす」という海草と大豆の粉で作った豆腐です。夏の味覚として地元では古くから親しまれています。 天日で乾燥させたいぎすを煮て、生の大豆粉を加えて固めたもので、海草と大豆の栄養がたっぷり含まれています。のど越しのよさと、ほのかに香る磯の香りが食欲をそそります。

おもちのような粘りと食感が身上の「ごとうふ」(佐賀)
箸でつまんでもちぎれず、もちのように強い粘りのある不思議な豆腐「ごどうふ」は、一見、プリンのような外見です。焼き物で有名な佐賀県・有田市の名物豆腐で、地元の法事の席などには欠かせません。むかしは各家庭で作られていたという伝統の料理です。

豆乳を作る工程までは普通の豆腐と同じですが、ニガリを使わず、くずとでんぷんで固めるところが大きなちがいです。その後、よい粘りが出るように約1時間ほど丹念に練り続けられます。 味醂、ごま、醤油で味つけしたごまだれや、酢味噌などで食べます。固くなったら、電子レンジで温めれば、同じ食感が楽しめます。また、スライスして天ぷらにしても、お吸い物に入れてもおいしいです。

懐かしい味わいの木綿豆腐、「薪焚き豆腐」(福岡)
むかしながらの製法にこだわり、石造りの竃で薪焚きをし、鉄釜で豆汁を炊いて作られる豆腐が福岡市で作られています。素朴な味わいがあります。

800年前からの保存食、「豆腐の味噌漬け」(熊本)
源氏の追手から逃れた平家の落人がタンパク源の補給のために考案したという豆腐の味噌漬けは、落人伝説で名高い熊本県八代郡泉村で、いまもなお作り続けられています。 水分を少な目に仕上げた豆腐をじっくりと焼き上げて、さらに水分をしっかりと抜きます。それを型くずれしないよう、ひとつひとつガーゼにくるんで納豆麹味噌に漬け込み、約半年寝かせます。途中、何度か漬けかえをして豆腐に味噌をじっくりとなじませています。

本来は長期保存用として作られていたので、もともと固くて塩辛いものでしたが、現在は納豆麹味噌のほんのりとした甘さが漂い、舌にとろけるようなまろやかな風味があります。これは豆腐のタンパク質が分解されることによって生じる独特な味わいで、「東洋のチーズ」とも呼ばれています。切ってそのまま酒のつまみとして味わうのがポピュラーな食べ方です。

泡盛と一緒に発酵させた「豆腐よう」 沖縄の珍昧のひとつ「豆腐よう」。豆腐を麹で発酵させたもので、従来の豆腐とはまったく異なります。チーズのような食感で、中国にある「腐乳」の沖縄版といわれるのも納得できるでしょう。 作り方は、沖縄独特の固めの豆腐を2cm角に切り、塩をまぶして蒸します。3~4日ほど陰干しして、豆腐の表面が茶褐色に変わって粘りが出できたら泡盛で洗い、麹を塗って自然発酵させます。

3、4力月目が食べごろになりますが、冷蔵庫に入れておけば1年間は持ち、長期保存も可能です。 そのまま酒の肴で味わうのがポピュラーですが、すりつぶして和え衣にしたり、味噌と混ぜてもおいしく食べられています。 ツンとした発酵臭に好き嫌いは分かれるが、たまらない風味があり、やみつきになる人が多いです。

汁物に使われる「ゆし豆腐」
「ゆし豆腐」とは、型に入れて成型させる前のやわらかい状態の豆腐です。 沖縄では「寄せ豆腐」のように生で食べることは少なく、味噌汁や吸い物などに用いられています。 だしと白味噌を合わせて、味噌汁ぐらいの味に整えたら、ゆし豆腐をたっぷりとだしの中に入れます。青ねぎを加えて、沸騰させると簡単な汁物ができ上がります。




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